眉間のしわを改善する施術として、ヒアルロン酸注入は効果的な治療法の一つです。しかし、血管や神経が集中する繊細な部位であるため、安全に行うには専門的な知識と高度な技術が不可欠です。
この記事では眉間にヒアルロン酸を注入する際のリスクや注意点、安全に施術を受けるためのポイントについて解説します。
眉間のしわにヒアルロン酸を注入するメリット
1 しわの即時的な改善
ヒアルロン酸は人体にも存在する成分で、注入直後からしわをふっくらと持ち上げるため、即時的に見た目が若々しくなります。
2 ナチュラルな仕上がり
適切な量や深さで注入すれば、自然で柔らかい仕上がりになります。表情も豊かに保つことが可能です。
3 ダウンタイムが比較的短い
術後の腫れや内出血などは個人差がありますが、数日から1週間程度で収まるケースが多く、日常生活への影響が少ないのも特徴です。

眉間はなぜ危険性が高いのか
1 血管が複雑に走行している
眉間付近は眼周囲の血管や神経が集まる非常にデリケートなエリアです。
● 血管への誤注入:ヒアルロン酸が血管内に入ってしまうと血行障害や組織壊死などの重大なリスクが生じます。
● 視力障害:眉間周辺の血管は目の奥の血管とも繋がっているため、万が一血管内にヒアルロン酸が入ると失明に繋がるリスクも報告されています。
2 皮膚が薄く腱膜や骨が近い
眉間は表層から骨までの距離が短く、注入の深さを誤ると皮下組織の壊死や結節(しこり)などトラブルに繋がる可能性が高まります。
3 表情筋の影響
眉間には表情筋が集中しており、筋肉の動きに合わせてしわが深くなる部位です。骨格や筋肉の動きを熟知していないと、左右差や表情の不自然さが生じるリスクがあります。
実際に起こりうるトラブル例
● 内出血や腫れ:注射針が血管を傷つけることで起こることがあります。通常は数日から1週間程で落ち着きます。
● 結節(しこり):注入層や方法が適切でない場合、ヒアルロン酸の硬い塊ができることがあります。
● 感染症:衛生管理が不十分な場合、細菌感染が生じる恐れがあります。
● アレルギー反応:ヒアルロン酸自体のアレルギーは少ないのですが、添加物によっては過敏症を起こす可能性もあります。

安全に施術を受けるための5つのポイント
1 専門医を選ぶ
眉間へのヒアルロン酸注入は豊富な解剖学知識と施術実績が求められます。必ず美容皮膚科専門医や形成外科医など、専門的な技術を有する医師に相談しましょう。
2 カウンセリングでしっかり質問する
● ダウンタイムや内出血の可能性
● 万が一トラブルが起きた場合の対処法
カウンセリングで納得行くまで質問し、不安を解消してから施術を受けるのが大切です。
3 ボリューム・注入場所を慎重に決定
医師が顔全体のバランスや筋肉の動きを診断した上で、必要最小限の量を適切な深さで注入することが大切です。過度な注入はリスクや見た目の不自然さに繋がります。
4 施術後の経過観察を怠らない
施術後は腫れや内出血、痛みなどの症状がないかこまめにチェックしましょう。
異常を感じた場合は放置せずに早めにクリニックへ相談してください。
5 アフターケアと定期的なメンテナンス
ヒアルロン酸注入は定期的なメンテナンスが必要な場合があります。また、術後は強いマッサージや激しい運動など、血行が大きく変化する行為は避けるなどの注意が求められることがあります。

まとめ
眉間のしわを改善するヒアルロン酸注入は、効果が高い一方で「危険がない訳ではない」という点を忘れてはいけません。血管や神経が副ざるに走行するデリケートな部位だからこそ、専門的な知識と豊富な経験を持つ医師による施術が求められます。
安全に眉間のしわを改善するためにも、まずは信頼できるクリニックでカウンセリングを受け、リスクや施術方法について十分に理解した上で受けることが大切です。疑問や不安な点は遠慮なく医師に相談し、納得のいく治療計画を立ててから施術に臨みましょう。