「ベビーコラーゲンに興味はあるけれど、失敗が怖い」「SNSで“白浮きした”“効果がなかった”という体験談を見て不安になった」こうした声を多くいただきます。
ベビーコラーゲンは、赤ちゃん肌に多いⅢ型コラーゲンを補うことで自然な質感改善を目指す注入治療ですが、適応・注入技術・カウンセリングを誤ると「思っていたのと違う」仕上がりになるリスクがあります。
本稿では、失敗としてよくある症状・原因・回避法をまとめ、安心して施術を検討できるように医師の立場からお伝えします。

失敗例①:白っぽく透ける(チンダル現象に似た状態)
・症状:目の下など皮膚の薄い部分に白っぽい影が浮き出て見える
・原因:浅すぎる層に多量を注入してしまった場合
・特徴:ヒアルロン酸のチンダル現象に似ていますが、ベビーコラーゲンは溶解できないため自然吸収を待つしかありません
回避法
・医師が注入層を熟知していることが必須
・初回は必ず「少量分割」からスタート
失敗例②:凹凸・しこりが残る
・症状:表面に細かい凹凸が出る、触るとしこりを感じる
・原因:過量注入/分散せず一点に集中注入/炎症反応
・臨床での実態:特に口周り・首の横ジワで報告があり、均一に広げられなかったケースが多い
回避法
・点在注入(0.05〜0.1cc単位)で分散させる
・注入直後に医師と一緒に鏡を見て確認する
失敗例③:効果を感じられない/持続が短い
・症状:「打ったのに変化がわからない」「数か月で元に戻った」
・原因:①適応外の部位(深いほうれい線、大きなたるみ)に使用
②元々の悩みが強すぎて効果が薄まった
➂期待値が過度に高すぎた
・持続期間は一般的に3〜12か月とされるため、長期的な維持を期待すると「失敗」と感じやすい
回避法
・適応は「浅い小ジワ・質感改善」中心と理解する
・初回カウンセリングで“変化の幅”をしっかり共有する
失敗例④:仕上がりが不自然(左右差・過矯正)
・症状:片側だけふくらんで見える/笑顔が不自然
・原因:①両側で注入量のバランスが取れていない
②表情の動きを無視してデザインした
・SNSや口コミ掲示板でも「思ったより不自然になった」という声が散見されます
回避法
・表情筋の動きや光の入り方まで診断してくれる医師を選ぶ
・「自然な仕上がり」を重視する方針かどうかを確認
失敗例⑤:腫れ・内出血が長引く
・症状:青あざが1〜2週間続く/イベントに間に合わなかった
・原因:血管をヒットした/施術直後に強く擦った
・リスク部位:特に目の下は血管が豊富で内出血しやすい
回避法
・カニューレを使って血管損傷を避ける
・大切な予定の直前は避ける(最低でも1〜2週間前に)

失敗が起きやすい条件
1.経験の少ない医師
ベビーコラーゲンはヒアルロン酸ほど普及していないため、扱いに慣れた医師が少ない
2.安さだけで選んでしまう
技術料を抑えた未経験の医師が担当することもある
3.カウンセリング不足
「どう変わるか」のすり合わせがなく、期待とのギャップが生じやすい
失敗を防ぐために患者様ができること
・症例写真を見せてもらう
・「少量分割でやりましょう」と提案されるか確認
・メリットだけでなくデメリットも説明してくれる医師を選ぶ
・イベント前は避け、余裕を持ったスケジュールを立てる

当院(しのぶ皮膚科)の工夫
・0.1cc単位・数mm単位の点在注入
・2〜4週後に再診で微調整(一度でやり切らない)
・解剖学に基づいた層選択・カニューレ併用
・必ず「溶解できない」点を説明する
・自然さ最優先:笑顔・光の反射まで確認して設計
まとめ 失敗を避ける最大の方法は「正しい理解と医師選び」
ベビーコラーゲンは、質感改善に特化した素晴らしい治療ですが、
・浅すぎる注入 → 白浮き
・過量注入 → 凹凸・しこり
・適応外への注入 → 効果なし
・カウンセリング不足 → 期待外れ
といった“失敗リスク”も存在します。
しかし、適応を守り、少量分割、経験豊富な医師を選ぶことで、失敗を避けつつ「バレない若返り」を叶えることができます。
「失敗が怖い」と感じるのは自然なこと。大切なのは、正しい情報を持ち、納得して選択することです。
気になる方は、カウンセリングでご相談くださいね。
※ご参考までに下記のメニューをご覧ください。