ヒアルロン酸注射の効果期間はどのくらい?顔の施術で長持ちさせるコツと注意点

近年、しわ・たるみの改善やフェイスラインの整形に用いられる「ヒアルロン酸注射」は多くのクリニックで人気を集めています。施術自体は短時間で済み、ダウンタイムが少ないというメリットがある一方で、効果期間がどれくらい持続するのか気になる方も多いでしょう。

本記事では、顔へのヒアルロン酸注射の持続期間の目安や長持ちさせるコツ、注意点などを分かりやすく解説します。

ヒアルロン酸注射とは?

ヒアルロン酸は元々人体の中に存在し、高い保水力を持つ成分です。このヒアルロン酸を気になる部位に注入することで、

しわ・たるみの改善
・顔の輪郭調整(顎・頬・鼻など)
・唇や目の下などのボリュームアップ

といった美容効果が期待できます。

顔へのヒアルロン酸注射のメリットとしてはダウンタイムの短さや即効性の高さが挙げられます。一方でヒアルロン酸は徐々に体内に吸収されるため、永久的な効果は望めず、効果期間は一定期間に限られます。

ヒアルロン酸注射の効果期間はどれくらい?

ヒアルロン酸の効果期間は一般的に6ヶ月~1年程度が目安と言われています。しかし実際には注入法、施術部位、使用する製剤の種類によって異なるため一概に断定できません。

製剤の種類による違い

粒子の大きさや性質によって吸収スピードや持続性は変わります。

アメリカ・ヨーロッパ・日本など各国で承認を受けたヒアルロン酸製剤は多数あり、それぞれ特徴や粘度がことなるため目的に合わせた選択が重要です。

施術部位による違い

顎・鼻など比較的動きの少ない部位は硬めのヒアルロン酸を使用するため、持続期間が長めになる傾向がります。

口元・唇・笑いじわなど、頻繁に動かす部位は柔らかいヒアルロン酸を使うことが多く、比較的持続期間が短くなりやすいことが多いです。

個人差や生活習慣による違い

・体質(代謝が活発な人は吸収が早い傾向がある)
・喫煙や紫外線の影響
・ストレスや睡眠不足などの生活習慣

これらによっても効果期間は大きく左右されます。

効果を長持ちさせるためのコツ

ヒアルロン酸注射の効果を少しでも長持ちさせるためには以下のポイントに気をつけましょう。

信頼できるクリニックで施術を受ける

医師の技術・経験によって仕上がりや持続性は大きく変わります。
狙った部位に適切な量・深さで注入しないと効果が出にくい上に、持続期間も短くなることがあります。

適切な製剤選び

前述の通り、製剤によって粘度や硬さ、持続性が異なります。
しわ・たるみ改善を主目的にするのか、顎を整えたいのかなど、施術目的に合わせた製剤選びが重要です。

施術後のケアを徹底する

注入部位を強く押したり、マッサージしたりするのは数日間控えましょう。

施術当日は極力長時間の入浴や飲酒は避け、腫れや内出血を悪化させないようにしてください。

定期的な保湿や紫外線対策を行い、肌のコンディションを保つことが大切です。

適度な頻度でメンテナンスを行う

効果を維持したい場合は、メンテナンスとして追加注入を検討する方が多いです。
完全になくなる前に少量を足すことでより自然な仕上がりをキープできます。

注入部位別に見る持続期間の目安

以下はあくまで目安ですが、部位ごとの特徴を理解しておくと施術プランを立てやすくなります。

●ほうれい線・・・約6ヶ月~24ヶ月(注入法・注入量により変わります)
●唇・・・約4ヶ月~6ヶ月(やわらかい製剤を使うことが多く、持続期間は短めです)
●目の下・・・約6ヶ月~24ヶ月(注入法・注入量により変わります)
●顎・フェイスライン・・・約9ヶ月~24ヶ月(注入法・注入量により変わりますが、比較的持続期間は長いです)
●鼻・・・約4ヶ月~6ヶ月(注入法を変えても半年以上もつことは難しい部位です)

医師のカウンセリングをしっかり受ける

ヒアルロン酸注射を希望する際は、経験豊富な医師に相談し、施術部位や注入量、製剤の種類などをきちんと擦り合わせることが重要です。カウンセリングで疑問点や不安点を明確にしておきましょう。

内出血や腫れが出る可能性

注射をする以上、内出血や腫れが起きることは珍しくありません。特に注入量が多いほど腫れが目立つ場合がありますが、ほとんどの場合は1~2週間程度で落ち着きます。大事な予定がある場合は施術のタイミングに余裕を持ちましょう。

ヒアルロニダーゼで溶解できる

万が一仕上がりが気に入らない場合やしこりができた場合、ヒアルロニダーゼという酵素注射でヒアルロン酸を分解・溶解することが可能です。修正ができる点はヒアルロン酸のメリットですが、何度も溶解と再注入を繰返すのは肌への負担が大きくなるため慎重な施術計画が望まれます。

まとめ

ヒアルロン酸注射を希望される方は短期間で効果が得られるヒアルロン酸注射の持続性に関心があるはずです。ヒアルロン酸は約6ヶ月~2年程度が効果の目安ですが、注入法や医師の技術、施術部位や製剤の種類、個人の体質によって違います。

技術力のあるクリニックで自分に合った製剤と適切な注入量を選ぶことで、より長く・美しい仕上がりを維持できます。もし悩みや不安がある方はカウンセリングで気になる点をしっかり相談し、納得した上で施術を受けるようにしましょう。


この記事の監修者

しのぶ皮膚科 院長 蘇原しのぶ Shinobu Sohara

2003年に東海大学医学部を卒業し、北里大学病院皮膚科、獨協大学医科大学附属病院皮膚科を経て、2016年にヒアルロン酸専門クリニック「しのぶ皮膚科」(港区三田)を開業。皮膚科・皮膚外科歴22年。

「ヒアルロン酸小顔カスタマイズ」と名付けたヒアルロン酸注入法で、他院では難しいと言われた患者さまの悩みを改善し、ボリュームアップだけではなく骨格形成、自然な若返り、たるみあげなどを、ヒアルロン酸単独で行う独自技術を持つ。自然な若々しさと美しさを追求したデザイン力に定評があり、日本全国のみならず海外からの患者様も多く、リピート率は90%以上。難病の患者さんの顔痩せや怪我の修復にヒアルロン酸注入による往診を行っている。

略歴

  • 平成15年3月東海大学医学部卒業
  • 平成15年4月北里大学皮膚科
  • 平成18年獨協大学病院皮膚科
  • 平成28年しのぶ皮膚科開業
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