鼻翼縮小術の傷跡は目立つのでしょうか?
術後の経過や傷跡がきれいに治るまでの期間、目立ちやすくなる原因、レーザーによる傷跡治療、修正手術の適応まで皮膚科専門医が詳しく解説します。

鼻翼縮小で最も多い不安は、「傷跡」です。
「小鼻を小さくしたいけれど、傷跡が残るのが怖い」
「SNSでは傷が全然分からない人もいるけれど本当?」
「術後どれくらいで自然になるの?」
「もし傷跡が目立ったら治療できる?」
美容医療のカウンセリングで、このような質問を受けることは非常に多くあります。
鼻翼縮小(小鼻縮小)は、鼻の横幅を整え、顔全体をすっきりとした印象に変える人気の施術です。
しかし、皮膚を切開する手術である以上、「傷跡が全くできない」ということはありません。
一方で、必要以上に心配する必要もありません。
現在の鼻翼縮小術では、傷が目立ちにくい位置を選んで切開し、細い糸で丁寧に縫合することで、時間の経過とともにほとんど分からなくなる方も多くいらっしゃいます。
鼻翼縮小とは?
鼻翼縮小とは、小鼻(鼻翼)の横幅や張り出しを改善する美容外科手術です。
日本人では、 – 小鼻が横に広がって見える – 鼻の穴が大きく見える – 笑うと小鼻がさらに広がる というお悩みを持つ方が多く、鼻翼縮小はそのような悩みに適した治療です。
代表的な術式
■外側法
小鼻の外側を切除する方法です。
大きな変化が得られやすい反面、外側に傷ができるため、医師のデザイン力が非常に重要になります。
■内側法
鼻の穴の内側を中心に切除する方法です。
外から傷が見えにくいというメリットがありますが、適応には限りがあります。
■内外側法
患者さんの鼻の形に合わせて両方を組み合わせる方法です。
鼻の形や皮膚の厚み、左右差などを総合的に判断し、最適な術式を選択することが自然な仕上がりにつながります。
鼻翼縮小の傷跡は目立つ?
結論から言えば、多くの方では時間とともに目立ちにくくなります。
切開線は、小鼻と頬の境目や鼻翼鼻唇溝と呼ばれる自然な溝に沿って作られるため、正面からは分かりにくいことが多いです。
しかし、 傷が完全に消える、誰にも分からない という保証はありません。
術後数か月は赤みや硬さが残ることがあり、「傷が目立つ」と感じる時期がありますが、これは正常な治癒過程です。
傷は約6か月〜1年かけて成熟し、徐々に白く柔らかくなっていきます。

傷跡が目立ちやすくなる原因
1、体質
傷の治り方には個人差があります。
ケロイド体質や肥厚性瘢痕になりやすい方では、傷が赤く盛り上がることがあります。
胸や肩、耳などの傷が盛り上がった経験がある方は、事前に医師へ伝えましょう。
2、 術式が適していない
必要以上に皮膚を切除すると、傷が引っ張られる、小鼻が変形する、 傷が広がる などの原因になります。
そのため、「できるだけ小さくしたい」という希望だけでなく、鼻全体とのバランスを考えたデザインが重要です。
3、 術後の感染
術後に傷口へ細菌が入り感染すると、炎症が長引き、傷跡が目立ちやすくなることがあります。
術後は傷口を清潔に保ち、抗菌薬などを指示どおり使用することが大切です。
4、 紫外線
傷跡は紫外線の影響で色素沈着を起こしやすくなります。
特に術後3〜6か月は紫外線対策を心がけましょう。
5、摩擦や刺激
頻繁に鼻を触る、強く洗顔する、マスクによる擦れなども傷の治癒を妨げることがあります。
術後の経過
・術後1週間
腫れや赤みが最も強い時期です。 抜糸までは傷がはっきり見えます。
・術後1か月
赤みは徐々に改善しますが、硬さやつっぱり感が残ることがあります。
左右差が気になる方もいますが、多くは時間とともに落ち着きます。
・術後3〜6か月
傷が柔らかくなり、メイクをすればほとんど分からない程度になる方が増えてきます。
・術後1年
最終的な傷跡に近づきます。
この時点で傷が気になる場合は、瘢痕治療や修正治療を検討します。
傷跡をきれいに治すためのポイント
術後のケアも仕上がりに大きく影響します。
1、傷を必要以上に触らない
気になって毎日確認したくなりますが、刺激は炎症を長引かせます。
2、保湿を続ける
乾燥は傷の治癒を妨げます。 医師の指示に従い、ワセリンなどで適切な保湿を行いましょう。
3、紫外線対策
傷跡の色素沈着予防には紫外線対策が欠かせません。
4、定期的な診察
「少し様子がおかしい」と感じたら自己判断せず受診しましょう。
傷跡が残ってしまった場合の治療
術後1年程度経過しても傷が気になる場合には、状態に応じた治療を検討します。
例えば、 フラクショナルレーザー、 炎症後色素沈着に対するレーザー、シリコンジェル・テープ療法、ステロイド注射(肥厚性瘢痕)、修正手術 などがあります。
重要なのは、傷跡の種類に応じて治療法を選択することです。
クリニック選びで後悔しないために
鼻翼縮小で満足度を左右するのは、「どれだけ小鼻が小さくなったか」だけではありません。
私は、次の点を確認することをおすすめしています。
1、鼻の形だけでなく顔全体のバランスを見てくれるか
2、傷跡についても詳しく説明してくれるか
3、術後フォロー体制が整っているか
4、万が一の修正治療にも対応しているか
「傷は絶対に残りません」と言い切るのではなく、メリットとリスクの両方を丁寧に説明してくれる医師の方が信頼できるでしょう。

当院からのメッセージ
美容医療では、「傷ができること」よりも、「その傷をどのように治していくか」が大切です。
鼻翼縮小は、患者さんの印象を大きく変えることができる素晴らしい治療ですが、術後の経過には個人差があります。
私は美容皮膚科医として、他院手術後の傷跡でお悩みの患者さんを診察する機会も少なくありません。
だからこそ、「手術を受ける前に、傷跡について十分理解すること」「術後も適切なケアを続けること」の大切さをお伝えしています。
もし現在、鼻翼縮小後の傷跡が気になっている方、あるいはこれから手術を検討している方は、一人で悩まず、経験豊富な医師へ相談してください。
適切な診断と治療によって、より満足度の高い結果につながる可能性があります。
よくある質問
Q. 鼻翼縮小の傷跡は完全に消えますか?
A. 完全にゼロになるわけではありませんが、多くの方では時間とともに非常に目立ちにくくなります。
Q. 傷跡が赤いままなのですが大丈夫ですか?
A. 術後数か月は赤みが残ることがあります。1年以上続く場合は診察を受けることをおすすめします。
Q. 鼻翼縮小後の傷跡はレーザーで改善できますか?
A. 赤みや色素沈着などにはレーザーが有効な場合があります。ただし、傷跡の種類によって適した治療は異なります。
Q. 修正手術はいつ頃から受けられますか?
A. 一般的には傷跡が成熟する術後6か月〜1年程度待ってから検討することが多いです。

傷跡が気になる方がいらっしゃいましたら、是非ご相談にいらしてください。
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