「おでこのしわにヒアルロン酸注入」を希望する方が多い一方、治療に対する不安や疑問をお持ちの方も少なくありません。
本記事ではヒアルロン酸注入専門医の視点から、おでこ(額)のしわに対するヒアルロン酸注入のデメリットや、「落ちた来る」と言われるリスク、ボトックスとの違いなどについて詳しく解説します。
おでこ(額)へのヒアルロン酸注入とは
おでこのしわは老化や表情のクセなどによって深く刻まれやすい部位です。ヒアルロン酸を注入することで、しわの溝を浅くし、皮膚をふっくらさせる効果が期待できます。
● 即効性:注入後、比較的すぐにしわの改善を実感できる
● 体内にある成分:ヒアルロン酸は体内にも存在する成分のため、拒絶反応が起きにく
しかし一方で、効果が永続的ではなく吸収されるまでの持続期間があることや、専門的な知識と技術がないと副作用やトラブルが発生するリスクがあります。

おでこにヒアルロン酸を注入するデメリット
1 不自然な仕上がりになる可能性
おでこの皮膚は比較的薄いため、注入量を誤ると隆起したり、凸凹感が目立ったりする恐れがあります。
2 「落ちてくる」感覚を覚えたり、目が開きづらくなることがある
ヒアルロン酸を多めに入れると、重みで皮膚が引っ張られ、まぶたや眉付近に違和感を覚えたり、目が開けづらくなることがあります。
3 血管や神経トラブルのリスク
額には大切な血管や神経が走行しています。誤って血管内に注入してしまうと血行障害や神経障害を引き起こす可能性があります。
4 効果の持続期間が限られる
ヒアルロン酸は体内で徐々に吸収されていくため、長期的に維持するには定期的なメンテナンスが必要です。
5 費用がかさむ場合がある
定期的なメンテナンスが必要になると、結果的に治療費重なる可能性があります。

おでこしわに対するボトックスとヒアルロン酸の違い
しわ治療にはボトックス注射とヒアルロン酸注射の2種類が代表的です。これらには明確な違いがあります。
● ボトックス注射
・筋肉の過剰な動きを抑制することで、しわを作りにくくする
・表情じわの改善に効果的
・注入後の皮膚のふっくら感は期待できない

● ヒアルロン酸注射
・皮膚を内側から持ち上げ、しわを浅くする
・静的なしわ(加齢によるたるみや深いしわ)に対しても改善効果がある
・適量や注入部位の見極めが難しく、専門技術が必要
おでこのしわが「表情によるしわ」なのか、それとも「加齢による深い溝」なのかを見極めた上で最適な注入方法を選択する必要があります。場合によってはボトックスとヒアルロン酸の併用が望ましいケースもあります。
デメリットを回避するためのポイント
1 医師の技術・経験を重視する
おでこのヒアルロン酸注入は、解剖学的知識や豊富な施術実績が求められます。信頼できる専門医を選びましょう。
2 カウンセリング時に「落ちてくる」リスクを確認
注入量や注入する深さ、製剤の種類によっては重みが出る可能性があります。事前にデメリットや対処法をしっかり確認し、不安を解消することが大切です。
3 効果とリスクを総合的に考慮する
ボトックスが適しているのか、ヒアルロン酸が向いているのかはしわの種類や原因によって異なります。しっかりとした診断を受け、必要に応じて併用や別の施術も検討しましょう。
4 施術後のフォローと定期的なメンテナンス
術後は腫れや内出血などのトラブルが起こってないか経過観察を行い、必要に応じて修正や追加注入を検討します。長期的にきれいな状態を保つには医師との連携が欠かせません。

まとめ
おでこ(額)のしわにヒアルロン酸注入を行うと、即効性や自然なふっくら感が得られる一方で、「落ちてくる」感じや不自然さ、持続期間の限界などのデメリットも存在します。ボトックスとヒアルロン酸には異なる特徴があり、しわの種類や原因、患者様の希望に合わせて最適な治療法を選択することが重要です。