医師が解説!ヒアルロン酸を溶かす理由・方法・期間と費用のすべて

鼻やあご、涙袋、唇などへのヒアルロン酸注入は、手軽に施術が受けられる美容医療として人気を集めています。一方で、「思っていたイメージと違う仕上がりになってしまった」「経過とともにしこりや凸凹が気になる」といった理由で、ヒアルロン酸を溶かしたいというご相談も増えているのです。実際にヒアルロン酸を溶かす時に、「料金はどのくらい?」「何日くらいで効果が出るの?」「アレルギーのリスクはあるの?」といった疑問をお持ちの方が多いです。そこで本コラムでは、ヒアルロン酸を溶かす主な理由や方法、注意点、施術にかかる期間や費用の目安などを、医師の視点からわかりやすく解説します。

ヒアルロン酸を溶かす主な理由とは?

仕上がりが気に入らない

施術後に、鼻筋や涙袋の形・ボリューム感が自分のイメージとは異なっているケースがあります。修正が必要と判断された場合や、より理想の形を求める方にとっては、一度ヒアルロン酸を溶かして再度施術を検討することが選択肢の一つになります。

しこりや凸凹などのトラブル

ヒアルロン酸を注入してしばらくは問題がなくても、時間の経過や注入部位の皮膚状態によっては、しこりや凸凹が生じることがあります。これはヒアルロン酸の性状や体質、注入量などさまざまな要因が重なって起こります。万が一生じてしまった場合には、溶かしてリセットするのが有効な場合があります。

アレルギー反応や炎症

ヒアルロン酸自体はもともと体内にある成分なので、アレルギーのリスクは低いとされています。しかし、極めて稀にアレルギー反応を起こすことも報告されており、腫れや痛みが持続するなどトラブルが生じた場合には、溶かす処置が必要になることがあります。

ヒアルロン酸を溶かすための主な方法:ヒアルロニダーゼとは

ヒアルロン酸を溶かすためには「ヒアルロニダーゼ」という薬剤を使用します。ヒアルロニダーゼは酵素の一種で、注入されたヒアルロン酸の結合を分解し、速やかに体内から吸収・排出されるよう促します。

● 施術方法:目的の部位に注射器でヒアルロニダーゼを注入し、溶かしたいヒアルロン酸全体に行き渡らせます。

● 効果発現:部位や個人差はありますが、施術直後から数日間で徐々に効果を実感できます。

● 痛みや腫れ:多くの場合、ヒアルロン酸注入時と同程度か、それより軽度です。但し、注入直後に軽い腫れや内出血が起こることがあります。

ヒアルロニダーゼは医療機関で使用される処方薬剤であり、市販されていません。よって、ヒアルロン酸を溶かしたい場合は必ずクリニックや美容外科などの専門医療機関に相談しましょう。

疑問を解消!気になる「料金」「何日」「期間」など

料金はどのくらいかかる?

ヒアルロニダーゼ注入の費用は、クリニックや注入量によって幅があります。1回あたり1部位1万円~3万円程度のことが多く、複数の部位や大量のヒアルロン酸を溶かす場合はさらに費用がかさみます。施術前には必ずカウンセリングで見積もりを確認しましょう。

施術にかかる日数・ダウンタイム

実際に「ヒアルロン酸 溶かす 何日」という検索ワードが多いのも気になる点です。施術直後は注入部分に多少の赤みや腫れが起こる場合がありますが、腫れは当日〜2日程度で落ち着き、多くの方は数日後から日常生活に大きな支障なく過ごせます。完全に腫れや内出血が引くまで1~2週間ほど見ておくと安心です。

ヒアルロン酸を溶かす期間の目安

ヒアルロニダーゼを注入すると、早ければ当日から数日以内にヒアルロン酸が減少しはじめ、1~2週間で自然な状態に戻るケースが多いです。再度ヒアルロン酸注入を希望する場合は、腫れなどが落ち着く2週間後以降に再施術が可能なことが一般的です。

アレルギーのリスク

ヒアルロン酸によるアレルギーはまれですが、ヒアルロニダーゼに対してアレルギー反応が起こる場合がヒアルロン酸よりも多くあります。事前にパッチテストを行うクリニックや、アレルギーが出た場合の対処をしっかりしてくれる施設を選ぶのが安全です。

涙袋や唇などのデザイン修正が目的の場合

涙袋や唇にヒアルロン酸を注入し、形に満足できない場合や不自然になってしまった場合、溶かしてから理想の形を再度デザインするのが一般的です。

● 涙袋の場合:涙袋は目元の印象を左右しやすく、微妙な膨らみ具合が重要になります。ヒアルロン酸を少量ずつ複数回注入して調整するため、思い通りにならなかった時は溶かして一度リセットをするのが得策です。

● 唇の場合:唇のボリューム感や形は人によって好みが異なります。オーバーな厚みになりすぎた場合や、注入箇所が偏って左右差が出てしまった場合には、部分的に溶かして調整することも可能です。

施術を検討するうえでの注意点

溶かし過ぎに注意

経験の少ない医者ですと、ヒアルロニダーゼは希望の要らないヒアルロン酸部分だけでなく、必要なヒアルロン酸までも分解してしまう可能性があります。経験豊富な医師であれば必要最低限の範囲や濃度で施術してくれますが、溶かしすぎによるリスクもゼロではありません。

十分なカウンセリング

仕上がりのイメージや「どの部位をどのくらい溶かしたいのか」「その後に再注入を希望するのか」など、医師としっかりコミュニケーションを取ることが欠かせません。上記のような疑問点(何日後に再施術できるか、費用は総額でいくらか、アレルギー検査の有無など)を遠慮なく質問し、納得したうえで施術を受けるようにしましょう。

信頼できるクリニックの選び方

● 施術実績が豊富な医師が在籍している

● 丁寧なカウンセリングやアフターケアの体勢が整っている

● アレルギーリスクや副作用についての明確な説明がある

まとめ

ヒアルロン酸を溶かす治療は、思い通りの仕上がりにならなかった場合や、しこりや凸凹、アレルギーなどのトラブルが生じた際の修正手段として有効です。ヒアルロニダーゼを使うことで比較的早期にヒアルロン酸を分解・排出し、リセットした状態へ戻すことが可能になります。

施術の際は、信頼できる医師のもとで十分なカウンセリングを受け、メリット・デメリットをしっかり把握することが重要です。ご自身の理想のデザインや費用感、アフターケアの体制などを総合的に考慮しながら、納得できる美容医療を選んでください。

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この記事の監修者

しのぶ皮膚科 院長 蘇原しのぶ Shinobu Sohara

2003年に東海大学医学部を卒業し、北里大学病院皮膚科、獨協大学医科大学附属病院皮膚科を経て、2016年にヒアルロン酸専門クリニック「しのぶ皮膚科」(港区三田)を開業。皮膚科・皮膚外科歴22年。

「ヒアルロン酸小顔カスタマイズ」と名付けたヒアルロン酸注入法で、他院では難しいと言われた患者さまの悩みを改善し、ボリュームアップだけではなく骨格形成、自然な若返り、たるみあげなどを、ヒアルロン酸単独で行う独自技術を持つ。自然な若々しさと美しさを追求したデザイン力に定評があり、日本全国のみならず海外からの患者様も多く、リピート率は90%以上。難病の患者さんの顔痩せや怪我の修復にヒアルロン酸注入による往診を行っている。

略歴

  • 平成15年3月東海大学医学部卒業
  • 平成15年4月北里大学皮膚科
  • 平成18年獨協大学病院皮膚科
  • 平成28年しのぶ皮膚科開業
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