専門医が解説!ヒアルロン酸とコラーゲンの違いを知って理想のエイジングケアを手に入れる

加齢に伴うシワやたるみ、肌のハリ不足に悩む方は多いのではないでしょうか。そんなお悩みに対応する代表的な成分として「ヒアルロン酸」と「コラーゲン」が挙げられます。しかし、それぞれの仕組みや効果、注入治療での働き方には違いがあり、正しく理解しておかなければ適切なケアや施術を選びにくいのも事実です。そこで本記事では、医師の観点からヒアルロン酸とコラーゲンの基本的な違い、注射治療の特徴、さらに両者を組み合わせるメリットなどを詳しく解説していきます。加齢によるお悩みを根本からケアし、より若々しい印象を目指したい方はぜひ参考になさってください。

ヒアルロン酸とコラーゲンの違い基礎知識

まずは、ヒアルロン酸とコラーゲンそれぞれの特徴を押さえることが大切です。

● ヒアルロン酸とは

ヒアルロン酸は、人体の皮膚や関節などに存在するムコ多糖類(糖とタンパク質が結合した物質)の一種です。特に優れた保水力が特徴で、わずか1gで約6リットルもの水分を抱え込むともいわれています。皮膚の真皮層では、ヒアルロン酸が水分を保持することでハリやうるおいをキープしており、乾燥対策やシワの改善に役立ちます。

● コラーゲンとは

コラーゲンは、たんぱく質の一種であり、人体の皮膚や骨、腱など幅広い組織に存在する重要な構造タンパク質です。肌では真皮層において繊維状になり、皮膚を内側から支える役割を担っています。コラーゲンが豊富にある状態はハリや弾力のある肌につながりますが、加齢や紫外線の影響で減少するため、シワ・たるみの原因となり得ます。

● 二つの根本的な違い

ヒアルロン酸は「保水力」を担い、コラーゲンは「構造」を支える存在である点が大きな違いです。どちらも加齢とともに減少し、肌の乾燥やハリ不足につながりますが、補う方法や効果の現れ方には違いがあります。

ヒアルロン酸注射とコラーゲン注射の違い

ヒアルロン酸注射とコラーゲン注射は、いずれも美容医療で行われる代表的な「注入治療」です。シワやたるみ改善を目的として行われることが多いですが、以下のような違いがあります。

● ヒアルロン酸注射

・即効性が高く、注入後すぐにシワやたるみの改善が期待できる

・製剤によっては効果が半年から1年以上持続するものもある

・体内にある成分と同じ構造に近いため、アレルギー反応を起こしにくい

・ほうれい線や口元、目元などの比較的浅いシワから、ボリュームロスが目立つ頬やこめかみの改善まで幅広く対応できる

● コラーゲン注射

・肌を内側からふっくら支える効果が期待される

・かつては注射後の効果が短いと言われることが多かったが、製剤の改良が進んでいる

・動物由来のコラーゲンを使用する場合は、アレルギーリスクを事前にチェックする必要がある

・注入量や部位を微調整することで、シワの改善や輪郭の形成にも利用される

いずれも加齢によるシワ・たるみにアプローチできる注入治療ですが、ヒアルロン酸は“保水力でふっくらさせる”特性、コラーゲンは“構造タンパクによる支え”を意識したケアが特徴です。どちらが自分に合っているかは、施術目的や持続期間、アレルギーのリスクなどを医師と相談して決定するのが望ましいでしょう。

ヒアルロン酸+コラーゲンの相乗効果は?

ヒアルロン酸とコラーゲンは、肌のハリやうるおいを保つうえでいずれも重要な成分です。そのため、この2つを組み合わせることでさらに相乗効果を得られるのではないか、と期待する声も多くあります。

● スキンケアやサプリでの組合せ

スキンケア製品やサプリメントなどでも、ヒアルロン酸とコラーゲンを同時に配合したものが存在します。ヒアルロン酸によって保水力を高めながら、コラーゲンが肌の土台をしっかり支えることで、相乗効果によるハリ感アップが期待できるという考え方です。実際には、両者を同時に摂取・外用することで肌の乾燥状態が改善したり、キメが整ったりすると感じる方もいます。

● 注入治療での併用

クリニックの注入治療においても、部位や症状によってヒアルロン酸とコラーゲンを組み合わせて施術を行う場合があります。たとえば、深いシワやボリュームロスが進んだ頬に対してはヒアルロン酸を中心に注入し、細かなシワや凸凹などにコラーゲンを追加することで、よりナチュラルで立体感のある仕上がりを目指せることもあります。

● 注意点

但し、個々の肌質や体質、施術の目的によって最適なアプローチは異なります。また、医療機関や製剤の種類によって得意とする施術にも違いがあるため、複数の治療を組み合わせる際は経験豊富な医師の診察が欠かせません。

ユーザーが知りたい「どちらを選べばいいの?」への医師の視点

多くの方が気になるのは、「ヒアルロン酸とコラーゲン、どちらを選ぶべきか」という点でしょう。以下に主な選択基準をまとめました。

1.即効性と持続期間

・短期的にパッと改善効果を得たい方には、ヒアルロン酸注射のほうが向いている場合が多いです。

・コラーゲン注射も近年の改良型製剤では効果の持続が期待できるものがありますが、ヒアルロン酸と比べるとやや短いと感じるケースも見られます。

2.アレルギーのリスク

・ヒアルロン酸はもともと人体に存在する成分であるため、アレルギーリスクは比較的低いとされています。

・コラーゲンは、特に動物由来の場合にアレルギーリスクがあるため、事前のパッチテストなどを行う場合があります。

3.仕上がりの好みや部位

・ヒアルロン酸は、深いシワやボリュームの少ない部分に対して立体的な補正を行いやすいのが特徴です。

・コラーゲンは、肌の表面近くにある細かいシワや、繊細な輪郭形成に向いている場合があります。

4.複合的にケアしたい方

ヒアルロン酸とコラーゲンを併用することで、保水力と構造的サポートの両面からアプローチできます。
総合的に見て、「短期・中期的な改善にはヒアルロン酸」「ベースの肌質向上や繊細な仕上がりにはコラーゲン」という方向性が多いですが、実際には患者さんの目指すゴールや持病、体質によって最適解は異なります。カウンセリングで十分に相談し、治療方針を決めていきましょう。

効果を最大限に引出すために

1.信頼できるクリニック・医師を選ぶ

注入治療は施術者の技量や製剤の種類で仕上がりが大きく変わります。カウンセリングの段階で施術経験や具体的な施術法について確認し、安心して任せられる医療機関を選びましょう。

2.アフターケアを大切に

注入治療後は、施術部位を刺激しないように気をつけたり、保湿ケアを丁寧に行うことが重要です。腫れや内出血のリスクなどについても理解し、疑問があれば医師に確認しておきましょう。

3.食事や生活習慣にも気を配る

ヒアルロン酸やコラーゲン注射で得られる効果を長持ちさせるには、紫外線ケアや栄養バランスに優れた食事、十分な睡眠など、日常生活の習慣管理も欠かせません。とくにタンパク質やビタミンCを意識的に摂ることは、コラーゲンの合成を促すうえで大切です。

まとめ

ヒアルロン酸とコラーゲンは、いずれも肌のハリやうるおいを支えるために欠かせない成分です。保水力を高めるヒアルロン酸、肌の構造を支えるコラーゲンと、それぞれ役割が異なるため、注入治療やスキンケアでのアプローチ方法にも違いが表れます。

● ヒアルロン酸の特徴

・高い保水力で肌をふっくら見せ、浅いシワから深いシワまで幅広く対応しやすい

・アレルギーリスクが比較的低く、即効性が期待できる

● コラーゲンの特徴

・肌の土台を整え、弾力やハリをサポート

・細かいシワや輪郭形成などで繊細な仕上がりが期待できる

両者を組み合わせたスキンケアや注入治療を検討することで、より総合的なエイジングケアが可能になるでしょう。ただし、効果やリスク、費用対効果などは個々の状況で変わるため、専門医と十分に相談したうえで最適な方法を選んでください。

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この記事の監修者

しのぶ皮膚科 院長 蘇原しのぶ Shinobu Sohara

2003年に東海大学医学部を卒業し、北里大学病院皮膚科、獨協大学医科大学附属病院皮膚科を経て、2016年にヒアルロン酸専門クリニック「しのぶ皮膚科」(港区三田)を開業。皮膚科・皮膚外科歴22年。

「ヒアルロン酸小顔カスタマイズ」と名付けたヒアルロン酸注入法で、他院では難しいと言われた患者さまの悩みを改善し、ボリュームアップだけではなく骨格形成、自然な若返り、たるみあげなどを、ヒアルロン酸単独で行う独自技術を持つ。自然な若々しさと美しさを追求したデザイン力に定評があり、日本全国のみならず海外からの患者様も多く、リピート率は90%以上。難病の患者さんの顔痩せや怪我の修復にヒアルロン酸注入による往診を行っている。

略歴

  • 平成15年3月東海大学医学部卒業
  • 平成15年4月北里大学皮膚科
  • 平成18年獨協大学病院皮膚科
  • 平成28年しのぶ皮膚科開業
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