ヒアルロン酸注入後に避けるべき行動と正しいケア:医師が解説するダウンタイム対策と美しい仕上がりへの道

ヒアルロン酸注入は、シワやたるみの改善から唇や頬のボリュームアップまで、多岐にわたる美容医療の施術として広く知られています。施術時間が短いこと、ダウンタイムが比較的軽いことなどから人気を集めていますが、実は「施術後に絶対やってはいけないこと」や「注意すべき点」が存在します。それらを守らないと、仕上がりだけでなくトラブルのリスクにも影響しかねません。本コラムでは、ヒアルロン酸を専門的に扱う医師の視点から、施術後に避けるべき行動や正しいアフターケアについて解説します。施術後の不安を取り除き、より安全に、そして満足度の高い結果を得るための参考にしてください。

ヒアルロン酸注入後に大切なポイント

ヒアルロン酸はもともと体内に存在する保湿成分ですので、比較的安全性が高いフィラーといわれています。しかし、施術直後は注入箇所が安定していない状態であり、血行や外部からの刺激によって腫れや内出血、炎症などが起こりやすくなります。施術後のダウンタイムをできるだけ軽くし、自然な仕上がりを手に入れるためにも、「やってはいけないこと」を理解し、適切なセルフケアを行うことが重要です。

施術後すぐにやってはいけないこと

1.激しい運動や長時間の入浴

激しい運動やサウナ、長時間の入浴・高温浴は、体温が急上昇し血流が大幅に増加する原因となります。施術当日は特に注入部位がダメージを受けやすく、腫れやむくみが強く出る可能性が高いため、避けるようにしましょう。入浴自体はシャワー程度ならば問題ないことが多いですが、あまりに熱い湯や長湯はリスクを伴います。

2.マッサージや強い圧迫

マッサージなどで強い圧力をかけると、注入直後のヒアルロン酸が移動し、形が崩れる恐れがあります。特に施術部位への直接的な刺激は避けましょう。洗顔やスキンケアの際も、注入箇所を過度にこすったり押したりしないよう、優しく扱うのが大切です。

3.飲酒・過度なアルコール摂取

アルコールは血管を拡張させるため、飲酒をすることで腫れや内出血を増強させる可能性があります。施術後の早い段階で飲酒すると、腫れが引きにくくなるだけでなく、アザが目立ちやすくなるリスクもあるため注意が必要です。翌日以降も、できれば腫れが落ち着くまでは飲酒を控えましょう。

4.タバコ・喫煙

喫煙習慣がある方は、血行不良や傷の治りが遅れるリスクを認識しておきましょう。ヒアルロン酸自体には直接的な悪影響は少ないとされていますが、喫煙によって血流が悪化すると、ダウンタイムが長引く可能性があります。また、口周りへの注入の場合、吸う動作が過度な刺激となり得るケースもあるため注意が必要です。

5.強い日焼け・紫外線対策の怠り

施術直後の肌は通常より敏感になっています。紫外線が当たることで色素沈着のリスクや炎症が悪化する可能性があり、ヒアルロン酸の効果を十分に発揮しづらくなることも考えられます。外出時は帽子や日焼け止めで十分な紫外線対策を行いましょう。

患者様からの不安に対するQ&A

Q1.腫れむくみが長引いたらどうしよう・・・

施術後、腫れやむくみは数日から1週間程度で治まることが多いですが、体質や日常生活の影響で個人差があります。長引く場合は飲酒や入浴方法など生活習慣を見直してみてください。冷やしすぎるのも血行不良を招くためほどほどにし、万が一痛みや赤みが強い場合は、遠慮せず施術を受けたクリニックに相談しましょう。

Q2.内出血が目立って仕事に行けない

内出血は皮下に血液が溜まってしまうことで起こり、青紫色のアザとして残るケースがあります。コンシーラーで隠すことも可能ですが、厚塗りによる肌負担を避けるためにも、早期の鎮静が大切です。アイシングを適度に行う、できるだけ血流を急激に高める行動(サウナや飲酒など)を避けることを徹底しましょう。

Q3.触るとしこりのようなものを感じる・・・大丈夫?

注入後、しこりのような感触がある場合は、ヒアルロン酸が局所的に固まっている可能性があります。とはいえ、そのほとんどは数日から数週間かけて組織に馴染み、自然になじむことが多いです。ただし、痛みや赤みが引かず悪化する場合は感染やアレルギー反応の懸念もあるため、早めに医師へ連絡してください。

正しいアフターケアと過ごし方

1.適度な冷却と安静

施術部位が熱を持っている場合や腫れが気になる場合は、清潔なタオルなどで軽く冷やす程度にとどめましょう。安静にする時間を意識的に作り、当日は可能な限り安静を保つことが理想的です。

2.十分な睡眠と栄養バランス

ヒアルロン酸を注入した後は、身体の治癒力や免疫力が仕上がりやダウンタイムに影響を及ぼします。睡眠不足や偏った食事は回復を遅らせる要因となるため、質の良い睡眠やたんぱく質・ビタミンを中心とした栄養バランスの良い食事を心がけましょう。

3.医師の指示に従った保湿・スキンケア

ヒアルロン酸の効果を高めるためにも、乾燥は大敵です。医師から処方された外用薬や推奨されるスキンケア製品を使い、適切に保湿しましょう。ただし、マッサージやこすり過ぎは逆効果ですので控えめに行うことが鉄則です。

4.適切なタイミングでメイク再開

メイクは施術部位を保護する意味でも有効ですが、当日からの厚化粧は避けたほうが無難です。施術後はクリニックの指示に従い、できれば翌日以降に様子を見ながら軽めに再開すると安心です。

まとめ:正しい知識で美しく安全な仕上がりを

ヒアルロン酸注入後はダウンタイムが比較的軽いとはいえ、やってはいけないことや注意すべきポイントを守ることは不可欠です。施術後すぐに激しい運動や長時間の入浴、飲酒、マッサージといった行為は避け、十分な睡眠・栄養バランスを確保し、医師の指示に沿ったスキンケアを行うことで、より自然で美しい仕上がりが得られるでしょう。

万が一、腫れや痛みなど異変が長引く場合や、しこり・強い赤みなどの症状が続く場合は、施術を行った医療機関に相談することが大切です。ヒアルロン酸は簡単に受けられる印象がありますが、正しい知識と適切なアフターケアがなければトラブルの原因にもなりかねません。しっかりと情報を収集し、専門家の意見を取り入れつつ、ご自身に合った美の実現を目指してください。

あなたの理想を叶えるために一番大事なのは、施術後の過ごし方です。気になる点や不安なことは遠慮なく主治医に相談し、より良い美容医療ライフを送ってください。



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この記事の監修者

しのぶ皮膚科 院長 蘇原しのぶ Shinobu Sohara

2003年に東海大学医学部を卒業し、北里大学病院皮膚科、獨協大学医科大学附属病院皮膚科を経て、2016年にヒアルロン酸専門クリニック「しのぶ皮膚科」(港区三田)を開業。皮膚科・皮膚外科歴22年。

「ヒアルロン酸小顔カスタマイズ」と名付けたヒアルロン酸注入法で、他院では難しいと言われた患者さまの悩みを改善し、ボリュームアップだけではなく骨格形成、自然な若返り、たるみあげなどを、ヒアルロン酸単独で行う独自技術を持つ。自然な若々しさと美しさを追求したデザイン力に定評があり、日本全国のみならず海外からの患者様も多く、リピート率は90%以上。難病の患者さんの顔痩せや怪我の修復にヒアルロン酸注入による往診を行っている。

略歴

  • 平成15年3月東海大学医学部卒業
  • 平成15年4月北里大学皮膚科
  • 平成18年獨協大学病院皮膚科
  • 平成28年しのぶ皮膚科開業
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