唇ヒアルロン酸注入のデメリットと上手に付き合う方法

ふっくらとした唇は魅力的な印象を与え、近年はヒアルロン酸の注入によるリップケアを希望される方が増えています。しかし、気軽に受けられる施術である反面、リスクやデメリットが存在することも忘れてはなりません。そこで本記事では、医師の視点から唇ヒアルロン酸注入のデメリットやリスク、そしてそれらへの対策について詳しく解説します。実際に施術を検討している方が抱える不安や疑問にしっかりと向き合い、後悔しないためのポイントを確認していきましょう。

唇ヒアルロン酸注入のメリットと人気の背景

まず、唇にヒアルロン酸を注入するメリットには以下のような点が挙げられます。

● 唇をボリュームアップし、魅力的な印象に整えやすい

● ヒアルロン酸は体内に存在する物質に近く、アレルギーが少ない

● メスを使わないためダウンタイムが比較的短い

● 少量からの調整が可能なため、仕上がりのコントロールがしやすい

これらの魅力を背景に、唇のヒアルロン酸注入は比較的気軽に始められるプチ整形として人気が高まっています。しかし、「プチ」とはいえ、施術によって生じるリスクやデメリットがないわけではありません。施術後に想定外のトラブルが起きることもあるため、事前の情報収集が肝心です。

唇ヒアルロン酸注入の主なデメリット・リスク

唇へのヒアルロン酸注入でよく挙げられるデメリットやリスクとしては、以下のようなものがあります。

1. しこり・凸凹感が残る可能性

ヒアルロン酸はもともと体内に吸収されやすい性質を持ちますが、不適切な層に注入されたり、施術後のケアが不十分だったりすると、唇内部にしこりや凸凹が生じることがあります。特に唇は繊細な部位であり、ヒアルロン酸が偏ってしまうと違和感につながります。また、唇を動かした際に硬さや異物感を覚えるケースもみられます。

2.定期的なメンテナンスが必要

ヒアルロン酸の効果は永久的ではなく、数カ月から1年ほどで体内に吸収されていきます。そのため、効果を持続させるには再度の注入が必要となり、結果として定期的なコストや通院の手間がかかります。最初の施術費用だけでなく、長期的なメンテナンス費用を考慮することが大切です。

3.違和感や腫れ、内出血などの副作用

注射で唇にヒアルロン酸を注入する際、注入口付近の腫れや内出血が生じることがあります。唇は顔の中でも特に血管が密集している部位のため、小さな腫れでも目立ちやすいのが特徴です。また、施術後に一時的な違和感や痛みを感じるケースもあり、仕事や外出の予定に合わせたダウンタイムの確保が求められます。

4.違和感のある仕上がりになる場合

唇は顔の印象を大きく左右する部位であり、過剰にヒアルロン酸を入れすぎると“不自然”な仕上がりになることもあります。たとえば唇だけが必要以上に厚ぼったくなるなど、全体のバランスが崩れてしまう可能性があります。ご自身の骨格や唇の形状を踏まえ、適量を見極める医師の技術と美的センスが重要です。

5.稀に施術で使用した注射器やヒアルロン酸製剤が原因となり、細菌感染やアレルギー反応を起こすことがあります。日本国内で流通している正規のヒアルロン酸製剤は安全性が比較的高い一方、不適切な管理下で施術を行うと感染リスクが高まるのは否めません。施術を受けるクリニックの衛生環境や使用するヒアルロン酸製剤の安全性を事前に確認することが大切です。

デメリットを最小限に抑えるためのポイント

ヒアルロン酸注入による唇ケアを後悔しないためには、以下のポイントを押さえることが大切です。

1.信頼できる医療機関・医師を選ぶ

医療機関選びは最重要ポイントです。実績豊富な医師は唇の解剖学的構造や、患者ごとの唇の特徴を踏まえたうえで最適な量・注入箇所を判断します。口コミだけでなく、医師の経歴や症例数、カウンセリング時の対応などを総合的に確認しましょう。

2.アフターケアを徹底する

施術後の腫れやしこりを最小限に抑えるためには、患部を清潔に保ち、強い刺激を与えないことが大切です。歯科受診など、唇を大きく動かす予定がある場合は施術時期をずらす、あるいは医師に相談しておくと安心です。加えて、痛みや違和感が長引くときは早めに受診しましょう。

3.施術後の経過を見極める

唇はほかの部位よりも腫れが出やすいため、施術直後の状態だけで判断するのは早計です。1~2週間程度は様子を見て、しこりや凸凹、痛みがないかチェックしましょう。気になる症状がある場合は自己判断でマッサージなどを行わず、必ず施術を行った医療機関へ相談してください。

4.適切な施術間隔を守る

効果を長く保ちたいからといって、頻繁にヒアルロン酸を注入するのは避けましょう。吸収の途中でさらに注入すると、唇内部に残っているヒアルロン酸が混在し、しこりや変形の原因となり得ます。医師から提案された定期的な間隔を守り、過度な施術は避けることが大切です。

まとめ

唇のヒアルロン酸注入は、手軽に理想的なボリューム感や形状を得られる人気の施術ですが、「腫れやしこりが気になる」「コストがかさむ」「不自然な仕上がりになる可能性がある」といったデメリットやリスクも伴います。こうしたデメリットに対するユーザーの不安は、施術前にきちんと把握しておくことで、後々の後悔を減らすことができるでしょう。
そのためには、実績と信頼のある医療機関・医師選びが何より重要です。カウンセリングでは疑問点を積極的に質問し、施術後の腫れやケア方法、ダウンタイムの目安などを具体的に確認しましょう。また、アフターケアを丁寧に行うことで、唇ヒアルロン酸のメリットを最大限に活かしながら、デメリットを最小限に抑えることができます。

ふっくらとした魅力的な唇を手に入れるためには、焦らず時間をかけて情報収集をすることが大切です。メリットとリスクの両面を理解し、信頼できる医師としっかりコミュニケーションを取りながら、満足度の高い仕上がりを目指しましょう。
唇のヒアルロン酸注入は、正しい知識と適切な医療機関選び、そしてアフターケアの徹底がそろえば、比較的安全に理想のリップを叶えられる施術の一つです。後悔しないためには、自分の希望や不安を医師にしっかりと伝え、納得できる形で施術を進めることが不可欠です。

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この記事の監修者

しのぶ皮膚科 院長 蘇原しのぶ Shinobu Sohara

2003年に東海大学医学部を卒業し、北里大学病院皮膚科、獨協大学医科大学附属病院皮膚科を経て、2016年にヒアルロン酸専門クリニック「しのぶ皮膚科」(港区三田)を開業。皮膚科・皮膚外科歴22年。

「ヒアルロン酸小顔カスタマイズ」と名付けたヒアルロン酸注入法で、他院では難しいと言われた患者さまの悩みを改善し、ボリュームアップだけではなく骨格形成、自然な若返り、たるみあげなどを、ヒアルロン酸単独で行う独自技術を持つ。自然な若々しさと美しさを追求したデザイン力に定評があり、日本全国のみならず海外からの患者様も多く、リピート率は90%以上。難病の患者さんの顔痩せや怪我の修復にヒアルロン酸注入による往診を行っている。

略歴

  • 平成15年3月東海大学医学部卒業
  • 平成15年4月北里大学皮膚科
  • 平成18年獨協大学病院皮膚科
  • 平成28年しのぶ皮膚科開業
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