「施術は昼休みに受けられるって聞くけど、本当に仕事や育児に響かない?」「当日のメイク・入浴・飲酒は?」「サウナ好きだけど何日ガマンすればいい?」本稿では、当日の行動がヒアルロン酸の定着と持続期間にどう影響するかを医学的根拠とともに解説し、忙しい現代人でも無理なく実践できる具体策を提案します。

ヒアルロン酸注入当日のタイムラインと基本ルール
1.施術直後~3時間
・して良い事:軽い水分摂取、デスクワーク
・避けるべき事:患部を触る・圧迫する
・理由:ヒアルロン酸がまだ流動的で形が変わりやすい
2.3時間~6時間
・して良い事:シャワー・洗顔・洗髪
・避けるべき事:熱い湯船・サウナ・激しい運動
・理由:血流増加で腫脹や移動リスクが上がる
3.就寝前
・して良い事:冷感ジェルで患部をクールダウン
・避けるべき事:飲酒・うつぶせ寝
・理由:血管拡張と圧迫で内出血を助長
当日から洗顔・洗髪・シャワーは可能です。強い摩擦だけは避けるようにしてください。
OK と NGを分ける3つの生理学メカニズム
1.圧変形:注入直後は、強いマッサージ・圧迫はさけましょう。
2.血流亢進:体温上昇により腫れと内出血が悪化します。飲酒・激しい運動・サウナは最短でも48 時間は回避しましょう。
3.感染リスク:針孔は微細でも開放創です。リキッドファンデや高温多湿環境は細菌増殖を助ける可能性があるので、避けた方が安心です。
行動別チェックリスト(当日編)
1.洗顔・スキンケア
・弱酸性洗顔料で泡洗い、ゴシゴシタオルで拭くのは避けましょう。
スクラブ・洗顔ブラシは1週間後からにしましょう。
2.メイク
・パウダー or ミネラルファンデをお勧めします。
リキッドファンデ/日焼け止め乳液は翌日からがお勧めです。
3.入浴・サウナ
・当日は38 ℃以下のシャワー3分くらいがお勧めです。
湯船・岩盤浴・サウナは48 時間は避けましょう。
高温はヒアルロン酸分子を拡散させる可能性があります。
4.運動
・散歩・ストレッチは翌日からにしましょう。
筋トレ・長距離ランは3日後以降(目安1週間)がお勧めです。
5.飲酒
・ノンアル飲料で水分補給しましょう。
アルコールは48 ~72 時間控えましょう。むくみ体質なら1週間自粛がお勧めです。

腫れ・痛み・内出血が出たときのセルフケア
● アイスパック:10 分冷却→20 分休憩を数回。血管を収縮させ炎症を抑制しましょう。
● 頭高位で就寝:枕を2つ重ね、患部へ下垂圧をかけないようにしましょう。
● 市販の鎮痛剤:アセトアミノフェン系を選択するとなお良いです。(NSAIDsは血流促進作用があり内出血を助長)。
● 経過観察の目安:3日経っても腫れが増強、1週間で引かない場合は必ず受診しましょう。
当日にしておくと効果が伸びる3つの習慣
1.こまめな保湿と経口水分
ヒアルロン酸は水分保持により体積を維持します。1日1.5 Lの水+湿度50 %でバリア機能を保護しましょう。
2.UV カット
紫外線はヒアルロン酸の分解酵素(ヒアルロニダーゼ)誘導を促進します。SPF30以上のパウダータイプがお勧めです。
3.抗酸化食
ビタミンC・Eを含む赤黄野菜・ナッツでコラーゲン合成をサポートしましょう。

よくある Q&A
Q. 施術当日にどうしても会食がある場合は?
A. 乾杯は炭酸水等にして、血管拡張作用のあるアルコール、塩分・糖分過多のメニューは避けましょう。翌日のむくみに直結します。
Q. フェイシャルエステの予約が入っているが?
A. ヒアルロン酸が組織に固定されるまで約2週間です。エステは最低1か月空けると安全です。
Q. カウンセリングだけ当日併用可能な施術は?
A. レーザー・HIFUなど照射系は“注入前”なら可能です。糸リフトやプロテーゼは感染リスクが高いため時期を分けることをお勧めします。
まとめ 最小限の我慢で最大の満足を
ヒアルロン酸注入は「当日から普段の生活に戻れる」手軽さが魅力ですが、触らない・温めない・飲まないの3原則を守るかどうかで結果の質と持続期間が大きく変わります。ご紹介した9つのポイントを実践すれば、翌朝からメイク映えする仕上がりと半年~1年の効果持続が期待できます。疑問や異変を感じたときは、施術を受けたクリニックへ遠慮なく相談してください。