ヒアルロン酸の種類を徹底解説!(一覧・比較・アラガン製剤まで)ほうれい線や美容施術で選ぶポイントとは?

「ヒアルロン酸」は美容医療の世界で非常にポピュラーな素材です。しわ・たるみの改善やほうれい線対策、リフトアップなど、幅広い施術に用いられています。しかし一口に「ヒアルロン酸」といっても実は多くの種類が存在し、それぞれに特徴や適用部位が異なるのをご存知でしょうか?この記事ではヒアルロン酸の種類について徹底解説します。

ヒアルロン酸の種類一覧

まずは代表的なヒアルロン酸製剤をざっと一覧で把握してみましょう。主なメーカーやブランドとして以下のようなものがあります。

●アラガン社:ジュビダームシリーズ(Voluma、Volift、Volbellaなど)

●ガルデルマ社:レスチレン、エマーゼルシリーズ

●その他メーカー:テオシアル、クレヴィエル、ベロテロなど

●国内メーカー:日本国内製剤として、厚生労働省の認可を取得しているものなどが挙げられる

それぞれの製剤は粘度や粒子の大きさなどに違いがあり、適用部位や仕上がりのイメージに合わせて選ばれます。

ヒアルロン酸の種類を比較するポイント

粘度・弾性

●粘度が高く硬めのヒアルロン酸は、顎や鼻の形成など形をしっかり作りたい部位に適しています。

●柔らかいタイプは、唇や目の下など自然な動きを求める箇所に向いています。

持続期間

●一般的に6ヶ月~1年程度が目安とされています。高密度な製剤ほど比較的長く持続する傾向がありますが、部位や個人差でも異なります。

安全性

●厚生労働省やFDAなど各国の機関で承認を得ている製剤を使用するクリニックを選ぶと安心です。

施術の目的

●しわ・ほうれい線の改善、リフトアップ、輪郭形成、唇のボリュームアップなど、自分の目的に適した製剤を選ぶ必要があります。

ヒアルロン酸の種類の違い

ヒアルロン酸の種類によって最も大きく異なる点は以下の4つです。

● 粒子の大きさ:大粒子ほどしっかりとしたボリュームを出しやすい

● 粘度(硬さ):硬めだと形をキープしやすいが、柔軟性は低い

● 保水力・持続性:製剤ごとの特許技術により差がある

● 適応部位:同じ製剤でも部位による向き不向きがある

例えばアラガン社のジュビダームシリーズではシリーズ名や番号ごとに硬さや粒子径が異なるため、「鼻や顎にはボリュームが出やすいもの」「唇や涙袋には柔らかいもの」というように、目的に合わせた選択が必要です。

アラガン社製ヒアルロン酸の特徴

アラガンの強み

● 独自のVYCROSS技術により、なめらかな注入感と高い持続力を両立

● 世界中で使用されているため、信頼性・実績が豊富

● 製品ラインナップが充実しているため、様々な施術部位に対応可能

代表的な製品

● Voluma:輪郭形成やリフトアップに適した高粘度タイプ

● Volift:中程度の柔らかさで、ほうれい線やマリオネットラインによく用いられている

● Volbella:唇・目の周りなどデリケートな部位への注入に適したソフトなテクスチャ

ほうれい線におすすめのヒアルロン酸種類

ほうれい線は顔の印象を大きく左右するため、多くの人が改善を希望するパーツです。
ほうれい線に用いられるヒアルロン酸の選定ポイントとしては、

● 適度な弾力があり、しわの溝をしっかり埋められること

● なじみがよく、自然な仕上がりが得られること

アラガン社のVoliftやガルデルマ社の製剤(レスチレン)など、ほうれい線に適した粘度を持つ製剤を使用するケースが多いです。また、加齢などによる頬のこけを補う目的で、やや硬めの製剤を頬骨付近に注入してリフト効果を狙う方法もあります。

美容施術全般に使われるヒアルロン酸の種類

ヒアルロン酸はほうれい線対策のみならず、以下のような美容目的でも広く使用されています。

● しわ・たるみ改善:目尻、額、眉間など表情じわにも

● リフトアップ:頬、こめかみ、顎のラインを整え、若々しい輪郭を実現

● 唇・涙袋のボリュームアップ:柔らかめの製剤を用いて自然なふっくら感を演出

● 鼻・顎の形成:高粘度タイプで形を作り、手軽なプチ整形感覚で輪郭を補正

施術の目的によって最適なヒアルロン酸の種類は異なるため、経験豊富な医師のカウンセリングを受けて自分のゴールに合った製剤を選ぶことが大切です。

ヒアルロン酸施術で知っておきたい注意点

ダウンタイムとリスク

● 内出血・腫れ・赤みが出る場合があるが、通常1~2週間で改善

● ごく稀にしこりや感染症のリスクがあるので異変を感じたら医師に相談

ヒアルロニダーゼで修正可能

● 仕上がりに満足できない場合、ヒアルロニダーゼで溶解できる

● 但し、溶解と再注入を繰返すのは肌への負担が大きいため要注意

定期的なメンテナンス

● ヒアルロン酸は時間とともに吸収されるため、必要に応じて追加注入を検討

● 毎回同じ部位に入れ過ぎず、顔全体のバランスを考えた施術が望ましい

まとめ:ヒアルロン酸の種類を理解して理想の仕上がりを目指しましょう!

● ヒアルロン酸 種類・一覧:主要メーカー・ブランドを把握

● ヒアルロン酸 種類・比較:粘度・粒子径・持続時間・安全性などをチェック

● ヒアルロン酸 種類・違い:製剤ごとの特性を理解し、用途に合わせて選択

● ヒアルロン酸 種類・アラガン:世界的に信頼度が高いジュビダームシリーズ

● ヒアルロン酸 種類・ほうれい線:適度な弾力と持続性を持つ製剤が好まれる

● ヒアルロン酸 種類・美容:しわ・輪郭・唇など幅広い施術で活用可能

ヒアルロン酸には多種多様な製剤が存在し、それぞれに適した施術部位・施術目的があります。自分の悩みや理想の仕上がりをしっかり医師に伝え、最適なヒアルロン酸を選んでもらうことで満足度の高い結果が期待できます。各クリニックや製剤メーカーの情報を参考に、安心・安全な施術を受けましょう。

この記事の監修者

しのぶ皮膚科 院長 蘇原しのぶ Shinobu Sohara

2003年に東海大学医学部を卒業し、北里大学病院皮膚科、獨協大学医科大学附属病院皮膚科を経て、2016年にヒアルロン酸専門クリニック「しのぶ皮膚科」(港区三田)を開業。皮膚科・皮膚外科歴22年。

「ヒアルロン酸小顔カスタマイズ」と名付けたヒアルロン酸注入法で、他院では難しいと言われた患者さまの悩みを改善し、ボリュームアップだけではなく骨格形成、自然な若返り、たるみあげなどを、ヒアルロン酸単独で行う独自技術を持つ。自然な若々しさと美しさを追求したデザイン力に定評があり、日本全国のみならず海外からの患者様も多く、リピート率は90%以上。難病の患者さんの顔痩せや怪我の修復にヒアルロン酸注入による往診を行っている。

略歴

  • 平成15年3月東海大学医学部卒業
  • 平成15年4月北里大学皮膚科
  • 平成18年獨協大学病院皮膚科
  • 平成28年しのぶ皮膚科開業
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