「ニキビは治ったはずなのに、顔に赤い跡だけが残っている」
「ファンデーションで隠しても赤みが目立つ」
「このニキビ跡、一生消えないの?」
こんにちは。しのぶ皮膚科院長の蘇原しのぶです。
ニキビそのものが治ったあとも、赤い点や赤紫色の跡が何か月も残り、「むしろニキビがあったときより気になる」という方は少なくありません。
結論からお伝えすると、顔に残ったニキビ跡の赤みは、時間とともに薄くなることがあります。
ただし、赤みの程度や炎症の深さによっては長期間残ることもあり、「ニキビ跡だと思っていたら、まだニキビの炎症が続いていた」というケースもあります。
大切なのは、赤みの正体を見極めて、その状態に合った治療をすることです。

顔に残る「赤いニキビ跡」の正体とは?
ニキビ跡には大きく分けて、赤みが残るタイプ、茶色っぽく残る色素沈着タイプ、皮膚がへこんだクレータータイプ、盛り上がって残るタイプ、などがあります。
今回お話しするのは、「ニキビの盛り上がりはなくなったのに、平らな赤みだけが残っている」というタイプです。
このような赤みは、炎症後紅斑(PIE:Post-Inflammatory Erythema)と呼ばれることがあります。
炎症の強いニキビができると、その部分では血管が拡張するなどの変化が起こります。
ニキビそのものが治ったあとも血管の変化や炎症の影響が残ることで、赤色や赤紫色の跡として見えることがあるのです。
つまり、赤いニキビ跡は単なる「色素」ではありません。
そのため、美白化粧品だけを一生懸命塗っても、思うように改善しないことがあります。

ニキビ跡の赤みは何か月で消える?
「あと何か月待てば消えますか?」という質問をよくいただきます。
残念ながら、すべての方に共通する期間はありません。
炎症が軽かった場合は比較的早く薄くなることがありますが、炎症が強かったり、同じ場所にニキビを繰り返したりした場合には、赤みが数か月以上残ることもあります。
ここで注意したいのが、「時間が経てば必ず完全に消える」と思って放置してしまうことです。
半年以上たってもほとんど変化しない、赤みが強い、次々に新しいニキビができているという場合には、一度皮膚科で状態を確認することをおすすめします。
赤いニキビ跡と茶色いニキビ跡は違う
赤みとよく混同されるのが、炎症後色素沈着です。
こちらは炎症をきっかけにメラニンが増え、茶色〜褐色の跡として残った状態です。
赤いニキビ跡と茶色いニキビ跡では、目立っている原因が異なります。
さらにクレーター状のニキビ跡では、皮膚の構造自体が変化しています。
「ニキビ跡」という同じ名前でも、治療方法はすべて同じではありません。
赤みなのか、色素沈着なのか、クレーターなのか。
複数が混在しているのか。ここを診断することが、治療の第一歩です。
顔のニキビ跡の赤みを早く消すために自宅でできること
1、紫外線対策をする
ニキビ跡がある肌に紫外線ダメージが重なると、炎症後色素沈着などが目立つ原因になります。
日焼け止めなどを使用し、日常的に紫外線対策を行いましょう。
2、とにかく「こすらない」
赤みが気になると、洗顔を念入りにしたり、スクラブやピーリングを頻繁に行ったりしたくなるかもしれません。
しかし、刺激を与えすぎると皮膚のバリア機能を損ない、かえって炎症を悪化させることがあります。
洗顔はやさしく行い、タオルでゴシゴシこすることも避けましょう。
3、保湿する
ニキビ肌というと「皮脂が多いから保湿しないほうがいい」と考える方もいますが、乾燥や刺激から肌を守るためにも適切な保湿は重要です。
ニキビができにくいよう配慮された製品など、自分の肌に合うものを選びましょう。

「ビタミンCを塗れば消える」は本当?
ビタミンCなどを含むスキンケアを取り入れる方も多いですが、化粧品だけで長期間残っている赤みを完全に消せるとは限りません。
また、「早く治したい」という焦りから、さまざまな美容液、ピーリング剤、スクラブなどを同時に使うのもおすすめできません。
ニキビ跡の赤みは、強く攻めれば早く消えるものではありません。
むしろ刺激を減らして肌を守ることが大切な時期もあります。
新しいニキビがあるなら「跡」より先にニキビを治療する
これは非常に重要です。
赤いニキビ跡を治療していても、その横に新しいニキビが次々とできれば、また新しい赤みが残ってしまいます。
すると、ニキビができる⇨炎症を起こす⇨赤みが残る⇨また新しいニキビができる、という状態を繰り返します。
「ニキビ跡を早く消したい」という方ほど、まず新しいニキビを作らないことが重要なのです。
現在も炎症性ニキビを繰り返している場合には、ニキビ跡だけを見るのではなく、ニキビそのものを皮膚科で治療しましょう。
皮膚科・美容皮膚科ではどんな治療をする?
赤みが長期間残っている場合には、医療機関での治療を検討することもできます。
赤みに対しては、血管の赤みにアプローチするレーザーや光治療などが選択肢になることがあります。
一方で、クレーターを伴う場合にはフラクショナルレーザー、マイクロニードル、RFなど、皮膚の再構築を目的とした治療が検討されることがあります。
ピーリングなどが適する場合もあります。
ただし、ここで重要なのは「ニキビ跡ならこの機械」と決めつけないことです。
赤み、茶色い色素沈着、毛穴、クレーターが混在している方も非常に多いため、肌の状態に応じて治療を選択する必要があります。

当院がニキビ跡で大切にしていること
私は皮膚科医として、ニキビ跡を見るときに「赤いところだけ」を見ません。
今もニキビができているのか、本当に赤みだけなのか、茶色い色素沈着は混ざっていないか、クレーターになっていないか、普段のスキンケアで刺激を与えていないか、こうしたことを一つずつ確認します。
患者様にとっては全部「ニキビ跡」に見えても、皮膚科医から見ると、原因の異なる症状が同じ顔の中に混在していることがあるからです。
治療で大切なのは、強い治療をすることではありません。
「今、この肌に何が必要なのか」を見極めることです。
まとめ|顔のニキビ跡の赤みは、まず原因を見極めよう
顔に残る赤いニキビ跡は、ニキビの炎症が治まったあとにも血管や炎症の影響が残ることで目立つことがあります。
時間の経過とともに薄くなるケースもありますが、改善までの期間には個人差があります。
セルフケアでは、紫外線を防ぐ、こすらない、適切に保湿する、新しいニキビを悪化させないことが基本です。
そして何より大切なのは、新しいニキビができ続けているなら、ニキビ跡より先にニキビそのものを治療すること。
「ずっと赤いままだけど大丈夫?」
「これは赤み?それとも色素沈着?」
「自分にはどんな治療が合っている?」
そんなときは、一人で判断して刺激の強いケアを繰り返すより、皮膚科で一度肌の状態を診てもらうことをおすすめします。
ニキビ跡は種類によって治療が違います。
まず「自分のニキビ跡が何なのか」を知ることが、きれいな肌を取り戻すためのスタートです。
気になる方は、カウンセリングだけで是非いらしてください。
※ご参考までに下記のメニューをご覧ください。










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