ほうれい線へのヒアルロン酸注入のデメリットとは?知っておきたいリスクと対策

「ほうれい線を目立たなくしたいけれど、ヒアルロン酸注入の副作用やリスクが気になる」という不安や疑問を抱えている方が多くいらっしゃいます。ヒアルロン酸による治療は、メスを使わず手軽にシワを改善できる一方で、デメリットやリスクも存在します。そこで本記事では、医師の視点から、ほうれい線に対するヒアルロン酸注入のデメリットを中心に解説するとともに、リスクを回避するためのポイントやアフターケア、代替治療などについてご紹介します。

ほうれい線へのヒアルロン酸注入とは

ほうれい線は、加齢や皮下組織のボリューム低下など、複数の要因によって形成される代表的なエイジングサインです。これを改善するために一般的に行われるのが、ヒアルロン酸製剤の注入治療です。ヒアルロン酸は体内にも存在する保湿成分であり、シワやくぼみを内側から持ち上げることで、見た目を若々しくする効果が期待されます。

メスを使わない治療でダウンタイムも短いことから、気軽に受けられる美容医療として人気が高まっています。しかし、その一方で注意すべきリスクやデメリットがあることも認識しておく必要があります。

ほうれい線にヒアルロン酸注入を行うメリット

1.メスを使わず手軽にシワを改善できる

メスを使用するフェイスリフト手術と比較すると、ヒアルロン酸注入は施術時間が短く、ダウンタイムがほとんどありません。また、腫れや内出血などの症状が起きても数日~1週間程度で落ち着くことが多く、休みを長く取れない方にも人気があります

2.効果がすぐに実感できる

ヒアルロン酸は注入した直後からボリュームアップ効果が現れ、見た目の変化をすぐに感じやすいのも魅力です。「施術してから時間を置かないと効果が出ない」ということがないため、特別なイベントが近づいている場合など、短期間で結果を出したい方にも向いています。

ほうれい線へのヒアルロン酸注入のデメリット・リスク

一方で、次のようなデメリットやリスクも存在するため、事前に知っておくことが大切です。

1.術後のむくみ・内出血

注射針を使用するため、どうしても内出血や腫れ・むくみが発生する可能性があります。施術を行う医師の技術や、注射部位、使用するヒアルロン酸の種類によって程度やリスクは変わりますが、完全にゼロにはできません。施術のスケジュールを組む際は、ある程度のダウンタイムを考慮する必要があります。

2.仕上がりのばらつきや違和感

ヒアルロン酸の注入量や注入する層の選択を誤ると、凹凸感が生じたり、局部的に不自然な膨らみが出てしまうことがあります。また、顔全体のバランスを考慮しない場合、ほうれい線のみに注入しても違和感が残るケースもあるため、美的センスと解剖学的知識を兼ね備えた医師を選ぶことが重要です。

3.永続的効果ではない

ヒアルロン酸は数か月から長くても1年程度で体内に吸収される性質があります。したがって、効果を持続させるには定期的なメンテナンス注入が必要です。しかし、注入法においては、半永久的な効果もあり、専門の医師に相談しましょう。

4.稀な合併症やアレルギー反応

ヒアルロン酸製剤による重大な合併症は多くはありませんが、稀に血管内に注入されることによる血流障害や、アレルギー反応などが起こる可能性があります。特に、目の下や鼻など、血管が密集する部位はリスクが高いとされます。ほうれい線でも注意は必要ですが、特に頬骨付近や鼻との境目にかかる部位は血管の走行を正確に把握した上で施術することが重要です。

デメリットを回避するためのポイント

1.信頼できるクリニック・医師を選ぶ

もっとも大切なのは、医師の技術と経験です。ヒアルロン酸注入はシンプルな施術に見えて、注入層の判断やデザイン力により仕上がりが大きく左右されます。カウンセリングで、どんな施術方針を持っているのか、具体的な仕上がりイメージをどのように提案してくれるのかを確認しましょう。

2.カウンセリングでリスクをしっかり確認する

施術前のカウンセリングで、ヒアルロン酸の種類や合併症のリスク、ダウンタイムなど、細かい情報を必ず医師やスタッフに確認してください。自分の体質や既往症に合わない薬剤を使用するとトラブルの原因になりますので、疑問点や不安は遠慮なく質問しましょう。

3.アフターケアを徹底する

腫れや内出血が生じやすい方は、施術後の数日間はできるだけ安静にして、患部を冷やすなどのケアが必要になる場合があります。施術後、医師やスタッフからアフターケアの指導を受けたら必ず従い、異変を感じた際はすぐに連絡しましょう。

ヒアルロン酸以外の治療方法と使い分け

1.糸リフトやフェイスリフト手術

ヒアルロン酸では限界のあるリフトアップ効果を重視したい場合、糸リフトやフェイスリフト手術など、たるみに直接アプローチできる方法があります。ダウンタイムや費用、効果の持続期間が異なるため、自分の求める仕上がりやライフスタイルに合った選択をすることが大切です。

2.ボトックス注射

ほうれい線の原因が筋肉の動きによる深いしわの場合は、ボトックス注射を併用することでシワを軽減できるケースもあります。ただし、ほうれい線には骨格や皮下組織のボリューム減少など、複数の要因が絡むことが多く、必ずしもボトックスが最適とは限りません。担当の医師としっかり相談し、自分に合った治療方法を見極めましょう。

3.PRP注入や脂肪注入

皮下組織のボリュームアップを狙う治療として、自己多血小板血漿(PRP)を用いた治療や脂肪注入なども選択肢となり得ます。ただし、それぞれメリット・デメリット、適応が異なるため、総合的に判断して選ぶことが必要です。

まとめ

ほうれい線に対するヒアルロン酸注入は、手軽にシワを改善できる便利な治療方法ですが、内出血やむくみ・膨らみのばらつき、定期的なメンテナンスの必要性など、少なからずデメリットやリスクが伴います。特に、医師の技術不足による仕上がりの不満や、稀な合併症に対する不安を完全に拭うことはできません。

それでも、正しい知識を持ち、自分に合ったクリニックを選び、医師と十分にカウンセリングを重ねることで、リスクを最小限に抑えた自然な仕上がりを得られる可能性は高まります。また、ヒアルロン酸に限らず、糸リフトやフェイスリフト、ボトックスやPRP、脂肪注入など、さまざまな治療法を組み合わせることで、より総合的な美の実現も可能です。

ほうれい線が気になり始めたと感じたら、まずは信頼できる専門医に相談し、ご自身のライフスタイルやニーズに合う治療法を見つけてください。ヒアルロン酸注入は優れた選択肢の一つですが、そのメリットだけでなく、デメリットや注意点もしっかり理解したうえで臨むことで、より満足度の高い結果が得られるはずです。

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この記事の監修者

しのぶ皮膚科 院長 蘇原しのぶ Shinobu Sohara

2003年に東海大学医学部を卒業し、北里大学病院皮膚科、獨協大学医科大学附属病院皮膚科を経て、2016年にヒアルロン酸専門クリニック「しのぶ皮膚科」(港区三田)を開業。皮膚科・皮膚外科歴22年。

「ヒアルロン酸小顔カスタマイズ」と名付けたヒアルロン酸注入法で、他院では難しいと言われた患者さまの悩みを改善し、ボリュームアップだけではなく骨格形成、自然な若返り、たるみあげなどを、ヒアルロン酸単独で行う独自技術を持つ。自然な若々しさと美しさを追求したデザイン力に定評があり、日本全国のみならず海外からの患者様も多く、リピート率は90%以上。難病の患者さんの顔痩せや怪我の修復にヒアルロン酸注入による往診を行っている。

略歴

  • 平成15年3月東海大学医学部卒業
  • 平成15年4月北里大学皮膚科
  • 平成18年獨協大学病院皮膚科
  • 平成28年しのぶ皮膚科開業
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